「やる気」の源泉

高度経済成長時代には「働き蜂」と揶揄された日本人の働き方は
勤勉で会社への忠誠心は群を抜いていた。
今朝もめざましテレビでリゲインのCM「24時間戦えますか?」が
話題になっていた。時任三郎がビジネスマンに扮したもので
「徹夜もなんのその」と社員を働かせることを正当化したCMである。
当時は大ヒットしたが、今の時代ではパワハラ&ブラック扱い
されることは確実だ。一昔前には丸善石油のガソリンのCMだった
「Oh!モーレツ」も猛烈営業マンの合言葉だった。

国連が毎年発表している「世界幸福度報告」。
この資料を提供しているのはアメリカのギャラップ社で
2024年度のデータを読み解くと驚かされる内容を見つけた。
それは国民の「仕事への熱意度」。
調査対象139カ国のうち日本は132位で、「やる気のある社員」の
割合はアメリカが32%、対して日本はなんと6%である。

日本のGDPは世界第4位なのに1人当たりの国民所得は24位。
教育や所得水準で豊かさを測る指数では順位を二つ下げ、これも24位。
4位の香港、19位の韓国にも水を開けられている。

今月から隙間時間を見つけて、コロナ禍で中断していた営業研修を再開
する準備に着手した。伝えたい実践的なノウハウは用意できているが、
気になるのは営業マンの「ヤル気」。
そこで『日本の会社員はなぜ「やる気」を失ったのか』『働かないニッポン』
『静かなリーダーが心理的安全性をつくる』の3冊を読破した。
研修受講生に「やる気」がなければ「糠に釘」だ。
時代は変わった。「やる気」になる源泉を探ってみたい。