所得倍増計画

毎年5月3日の憲法記念日には、改憲派と護憲派が全国各地で
集会を開くのが恒例だった。

しかし今年は改憲派の動きが低調だった。その原因は「改憲」が党是の
自民党が裏金問題で存続の危機に瀕しているからだ。そんな状況下で
専守防衛の原則を放棄した自民党に憲法を改める資格はない。

「失われた30年」を牛耳ってきた自民党は権利を私物化し私腹を
肥やしている。しかし、政権を任せることができる野党も不在。残念だ。
自民党派閥の裏金問題が発端となった政治資金改正法は「抜け穴」や
「検討」「課題」を多く残して成立した。またもや「ウヤムヤ」になりそうだ。

朝日新聞より引用 衆院で可決された政治資金規正法改正案の残された主な課題
朝日新聞 2024年6月7日朝刊より引用

そんな折、故海部俊樹元総理の言葉を想い浮かべた。
「憲法改正なんて偉そうなことを言わず懐がよくなる話をすればいいんだ」
昭和生まれで初の大臣だった海部さんが総理大臣に任命されたのは
1989年10月。僕が起業したその年の秋だった。
その後、「高齢者の生きがい」というテーマでの座談会でご縁があった
際にこの貴重なお言葉をいただいた。


元総理大臣 海部俊樹さんとノーベル賞受賞の小林誠さんとの座談会にて撮影

今、国民は消費税や医療・福祉の負担増、それに未曾有の物価高に
苦しめられている。野党よ、「国民の懐がよくなる政策」を掲げたらどうか?
1960年に閣議決定した「国民所得倍増計画」をブチ上げれば政権交代は
可能だと思う。実質国民総生産(所得)を10年以内に2倍にする作戦だから
やれないことはないと思う。期待したい。