コロナ禍から5年、現在は?

2019年に弊社は住宅建材メーカーとのコラボレーションで1年間かけて
自然素材の企画住宅をアップデートした。商品カタログ、設計図書、
営業マニュアル、集客広告などを準備し、2020年2月より全国13ヶ所で私の
講演会が企画された。対象は無垢の家づくりを得意とする地場密着型工務店。
東京、大阪、広島のセミナーでは各会場共、100名超の動員で盛り上がった。
しかし、その後コロナ禍ですべてのイベントが中止に追い込まれた。
全世界がパンデミックによる未曾有の経済停滞にさらされ、私の研修や
講演もすべてキャンセル。創業以来、初めてのピンチを迎えた。
そんな折、地元のゼネコンとリフォーム会社の2人の社長から
「丸山さん、今コロナで仕事がないじゃろ」とお声掛けをいただいた。
厳しい市場環境であったが、コロナ禍で2社共、前年比2桁の
業績アップを達成した。さらに研修することで新しい時代の戦略を
見出すことができて、「人の情け」のありがたさを実感した。

そして2023年に、不動産と建築の融合を目的に事業再構築のビジネスモデルを経済
産業省に申請し採択された。テーマは「空き家問題の解決と不動産の買取再販による
流通事業」である。その第1弾は、築後43年の空き家を譲り受けてリノベーションし、
広島電鉄・古江駅前に2023年11月にモデルハウスをオープンした。

そして、第2弾として不動産の流通と再販を目的に「不動産の買取」事業を
スタートした。広島の不動産業者のネットワーク「GUIDAS(ガイダス)」を
立ち上げた。「GUIDAS」とは「GUIDE」の案内人・指導者を意味するもので
「導く」という造語。早速2024年10月にオンラインセミナーを開催し、
46社の方に賛同いただき、発足から8ヶ月で買取情報64件を得ることができた。

 

 

築後133年の古民家を買取り、一棟貸しの宿のリノベーション工事を受託し
プロデュースしたり、収益型3階建賃貸マンションの設計を受託することもできた。

不動産の買取再販事業を本格的に稼働させて日は浅いが、正直言ってやりがいも
あるし面白い。家づくりとは異なり、さまざまな問題を解決することにビジネス
の醍醐味も味わえる。不動産事業の根幹はコンサルティング力と売主からの
信頼関係に尽きるし、さまざまな経験を積むことによって得意技としたい。
「得意技 × 好きなこと× 楽しいこと」これこそがパワーの源泉であると思う。