米軍機B-29が投下した原子爆弾が多くの命を奪った。
その日は真っ青な空に白い飛行機雲が残っていたという。
今日8月6日広島では63回目の『原爆の日』を迎えた。
私が広島に居を構えて28年。報道を通じてだけでなく
被爆者の生の苦しみ、悲しみが痛いほどわかるだけに
核兵器廃絶への道筋がいまだに見えないことは残念だ。
正直言って米国頼みの安全保障体制によって核の傘に
守られている我国の矛盾を感じずにはいられない。
『見渡す限り、黒焦げの広島の町を
皮膚がはがれた人々が行き交う』
被爆者の平均年齢は75歳。やがて「あの日」の恐怖の
記憶が次世代に語り継がれることはなくなるのだろうか。
「唯一の被爆国」日本人としてではなく全人類の問題である。
『岡林信康さんの個展』
岡林信康さんの個展が渋谷の「アート・カフェ・フレンズ」で
開かれていた。さすが25年のキャリア。上手いものだ。
水彩画にはり絵を取り入れ、素朴なふるさとの
風景や人を描いた作品が多かったが、彼の風貌からは
想像を絶するかわいいタッチは意外だった。
岡林信康さんといえば「フォークの神様」とも呼ばれ、
代表曲の「山谷ブルース」は衝撃的であった。
初日には100人余りが詰めかけ、トーク&ミニライブで
にぎわったそうだ。「夕焼け」「露天風呂」「田植え」などの
タイトルの絵が所狭しと飾られていた。
公式HPより
「露天風呂」 「田植え」
『昔、真夏日、今は、猛暑日』
『よみがえる武家茶の空間』
江戸時代の上屋敷を四年がかりの改修工事で
再現した建物がこの秋に披露される。
舞台は広島市西区古江にある上田流和風堂。
そこでは茶道家元の上田宗箇流が今も営まれている。
流祖は豊臣秀吉の側近大名に抜擢され、千利休と
古田織部に茶の湯を学んだ上田宗箇氏である。
空間を見せる武家茶の世界の魅力を演出するため
関係者は来春の一般公開に向けて英知を集めているという。
もう一つの話題、上田宗箇流の若宗匠は元ダンサーだ。
昨年3月に帰広するまで、東京でプロのヒップホップ
ダンサーとして「かっこよさ」を追求していたらしい。
モヒカンの髪型でお点前を披露する。結構ではないか。
写真・中国新聞社提供
『緊急課題ではない?地球温暖化』
『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』(著・武田邦彦)
この本は「そもそも地球は本当に温暖化しているのか?」
との疑問を呈し、加熱するエコブームに一石を投じている。
環境悪化で世界各地で重大な事態が襲ってくるという
今や定説の裏にカラクリがあると論じている。
環境問題は人をだましやすいとも…。
日本では温暖化が起きていないだって?
著者曰く「気象庁が算出する温暖化のデータは都市化による
ヒートアイランド現象で、決して地球の温暖化に
よるものではない。日本の田舎はこの100年で気温が
上昇したのは0.2度である」と指摘している。
南極や北極の氷が溶けても海面上昇はない。
節電すると石油の消費量が増え、環境運動が
日本の火災を増加させたとも論じている。
先の洞爺湖サミットでも地球温暖化は
40年以上も先送りされた。どういうこと?
『甲子園へ続く奇跡の道』
昨夏の甲子園準優勝の広陵が甲子園出場を決めた。
仕事の関係で球場には行けなかったが、テレビを
スイッチオンすると大量リードを許しているではないか。
しかし5回に猛攻で同点にし、6・7回で追加点をあげ
7点差を逆転しての劇的な勝利。歴史に残る一戦だった。
試合後のインタビューで中井監督は激闘を振り返った。
「監督は焦っていたが、選手はどっしり構えていました」
今年の広陵は絶対的なエースはいないがミラクルだ。
『一人一役、全員主役。ありがとう』
炎天下にひるむことなくスタンドの横断幕が笑っていた。
次は甲子園。広島代表として大舞台での活躍を期待しよう。
『暑い夏にパナマ帽』
「雨楽な家」を建てた末永さんご夫妻は二人して粋な人だ。
絵を描き模型も手づくりし、家具を造らせたらプロ級。
2階には帽子部屋がある。さすがである。
私は帽子が似合わないが、たまにショップを覘くことがある。
最近はお洒落アイテムのひとつとして
若い人が帽子を愛用する傾向にあるらしい。
店員さんが「帽子はかぶり続けることですよ」と言った。
なるほど、プロゴルファーの片山晋呉も最初の頃と
比べ、テンガロンハットがサマになってきた。
気恥ずかしくてもボルサリーノのパナマでもかぶってみるか。
『飛行機と新幹線』
私が仕事の関係で全国を網羅闊歩できたのは
便利でかつスピーディーな交通機関のおかげである。
飛行機を利用する時は必ずANAに乗り、窓際に座る。
雄大な雲を見ながら眠りにつき、低空飛行になると
目を凝らして町並みを見下ろすのが楽しみだ。
なぜANAだって?それは機内誌『翼の王国』を
持ち帰る事ができるから。この情報紙は一味ちがうのだ。
旅の話の連載や名所めぐり、車やカメラ・グルメの話材、
エッセイ、短編小説とすべてに内容が充実しているので手に
するとウキウキする。真っ先に開けるページは長友啓典の
『おいしい手土産』のコーナーだ。
新幹線では必ず通路側に座席をとる。
席を離れる際に気を使わなくてもいいからだ。
新幹線の楽しみは何といっても日本の食文化を教えて
くれる『駅弁』。この話は又、別の機会に。
『小さな脳が壊れそう』
携帯音楽プレイヤー市場で圧倒的シェアーを
誇る iPod。私も3年前の父の日に子どもたちから
贈られ愛用している。CDを持ち歩かなくて音楽を
聴くことが身近になった。とても便利だ。
元々、メカ嫌いの私は基本的には取り扱い説明書など
読まない主義だが、使ってみればごくシンプルだった。
電源を入れ、メニューの出し方を覚えてあとは勘で動かす
のが自分流。すべての機能を使う必要もないと割り切っている。
外付けスピーカーで音楽を流せるのでこれも便利。
しかし私はもうこれ以上のモデルチェンジにはついていけない。
ついに日本上陸した iPhone。SBの表参道店には
発売3日前からマニアの長~い列(徹夜組)ができたという。
メカ音痴の中高年がビジネスの現場で活用できるらしい。
名刺と愛用のiPod
『お薦めの観光スポット』
若い女性に“小旅行”の人気拠を尋ねられた。ドキッ。
「本州の西の端、山口県の仙崎がいいよ」と答えた。
自分で一年前に堪能したコースなのでお薦めしたい。
防府の阿弥陀寺であじさいを見て関門の奥座敷である
「一の俣温泉」で一泊。夕食後ホタル船で
天然記念物の木屋川ゲンジホタルを観て童心に返り、
翌朝早く待望の仙崎へ。まず角島へ行く。
ここは映画『四日間の奇蹟』やTVドラマ『HERO』の
スペシャル版のロケ地。灯台に一気にかけ上がった後は
石田ゆり子の面影を追いながら落雷した場所を確認する。
次に大正デモクラシーを背景にキラ星のごとく
現れた童謡詩人の『金子みすゞ記念館』を訪れる。
生誕から26歳までの生涯の貴重な作品や写真に
深く感銘し『香月泰男美術館』へ足を運ぶ。
油彩、素描、版画、オモチャと、作品は多彩だ。復元された
彼のアトリエをのぞいて自分の仕事場と比べてみた。
時間的にタイトでも1泊2日コースなら絶賛したいコースだ。
復元されたみすゞの部屋 茅葺きの阿弥陀寺