ヨーロッパ旅行で悔いの残ることがあった。
それはカメラ技術が未熟なためピンボケ写真(?)が
多かったこと。これにはとても落ち込んでしまった。
自慢のニコンD200を擁しながらの失策。
実はドイツでカメラの調子が悪くなり、説明書を
片手に悪戦苦闘したものの…。(残念)
『写真は外界のコピーである』をモットーにコンパクト
カメラで撮り続ける写真家の森山大道さんを
見習うことにした。ファインダーを見なくても
すれ違いざまに撮れるデジカメ。
撮りたい時を逃さず、ただ撮って外界と
交わりたいという目的ならデジカメは最適だ。
最近のデジカメは手ブレ補正機能も備わり性能も高い。
教訓『使い方に合ったカメラを選ぶことが大切だ』
『おいしい空気』
旅行5日目。予期しない体調不良に陥った。
登山列車に乗ってアルプスを観光した時のことだ。
標高3454mのヨーロッパで最も高い駅
ユングフラウヨッホへ到着した途端、めまいがし、
気分が悪くなった。気圧の関係で軽い高山病だった。
幸いにも30分で回復。その日は絶好の天候らしい。
ここまで来て大迫力のアレッチ氷河やアイガーなどの
絶景を見逃すのは勿体ない。そして山登りに挑戦した。
世界遺産を堪能し、ジュネーブへ向かった。
『おとぎの国ドイツ』
『充電と休養』
先月の24日から飛行機とバスを乗り継いで
中国・ドイツ・スイス・オーストリア・フランスを旅した。
人は「せっかちだね」というが、実は
ツレたちと1年前からの周到な(?)計画なのだ。
上海で時速431kmのリニアに乗り
ドイツではライン河でクルーズを楽しみ
ハイデルベルグ城もじっくり見聞した。
フランスの街は汚く失望したが、
マリーアントワネットが栄華を極めたベルサイユ宮殿
では、とてつもないカルチャーショックを受けた。
さらに追い打ちをかけたのがルーブル美術館。
世界各国からその至宝を楽しむために
訪れた人々の多さと真剣さに脱帽した。
ハードな旅も気分は爽快。充分に充電できたと思う。
『古い佇まいの門構え』
格式があって立派な門は、ふだんの出入り
には一見の人は何となく引いてしまう。
しかし今も全国に残っている昔の武家屋敷の
大きく構えた門には潜り戸(くぐりど)がある。
当時その潜り戸は忍び門として重宝され
鼠戸(ねずみど)ともいわれたそうだ。
写真は千葉市でふと見つけた小粒の数寄屋門。
小さくても右隅に潜り戸が設けられていた。
少しの間、ブログは休みます。充電と休養のためです。
またお会いしましょう。
『寿命』にチャレンジ
夏の日に命の限り精一杯鳴き続け、わずか10日あまりで
寿命を絶つ蝉は表舞台では短命だといわれている。
しかし長期間、地中で過ごす蝉は虫の世界では長寿だ。
全国で100歳以上の高齢者は過去最高の
36276人となり記録更新した。45年前は
153人だったから、237倍の伸びである。
女性の平均寿命は世界一で85.99歳。男性は79.19歳。
長寿県は沖縄・島根・高知で、上位10県はいずれも
西日本だ。なぜか理由ははっきりしないが……。
食生活が改善され医療技術が発達し、ストレスのない
健全な生活によって長寿が可能となった。
男性長寿日本一の田鍋友時さん(113歳)の秘訣は
①新聞を読む ②日記をつける ③午後3時に牛乳を
200mlのむことだそうだ。これならできる。
くよくよすることなく毎日、張りのある人生を送ろう。
『熊野筆』
生産量日本一の筆の産地「広島県安芸郡熊野町」。
「熊野筆」は全国シェアー8割を占め注目の的である。
毎年9月に筆祭りが開かれる「筆の里工房」を訪れた。
筆づくりの技術者は「筆司」と呼ばれる。
熊野町には現在1500人の筆司が1本1本を
手作業でつくりあげるという。その実演を見て次に
26人の文化人による作品やメッセージを
展示しているミュージアムへ。片岡鶴太郎、高橋秀樹、
石坂浩二、北野武、水島新司など多士済々。
筆は書道だけでなく用途は多様だ。
いつかユニークな画筆を使って描いてみよう。
面白い味が出るかも……。
『手品』
『話を聞く技術!』(永江朗著・新潮社)に手品を使って
活躍する刑事の話がある。聞き込み情報による検挙率は
1.4%であるが、その刑事はトランプで一席やると
心が通じて手柄を上げることが多いらしい。
笑うなかれ!何を隠そう、私も手品をかじった覚えがある。
師匠は古希を迎えた元高校教師。チョボ髭をたくわえ、
いかにもマジシャンという風貌のトランプ名人だ。
私の場合にはネタ明かしをして『ナーんだ』と
いわれるのがイヤで人前でやる事は控えている。
ごまかしてその場を和ますのも性に合わない。
トランプは毎日訓練しないと腕が鈍るので自信がない。
私の手品で唯一ネタ明かしをしないのは
パタパタカードを使った『読心術』。
相手が思い描いた数字をズバリ当てる、私の十八番に
自信家の師匠も拍手喝采を送ってくれるから痛快だ。
『RURIKO』
『丸山さんですか?』池袋の書店で声をかけられた。
30代のハウスメーカーの営業マンだった。
咄嗟に私は立ち読みしていた本を閉じた。
本の名は『RURIKO』。少し気恥ずかしかった。
この本は林真理子が浅丘ルリ子の半生を描いたもの。
営業マンが立ち去った後、20分で斜め読みしたが、
見栄や衒いがない浅丘の生き様は以外だった。
なぜ、この本を手にしたかって?
それは、平積みされている表紙(故秋山庄太郎撮影)の
浅丘ルリ子の美しさに魅了されたからだ。
耳元のイヤリングを弄びながら、うっとりみつめる
浅丘の目と、ぼてっと量感のある妖艶な唇が何と
色っぽいことか。本の表紙の威力を思い知らされた。
『馬鹿だねぇ』
今は懐かしい、正月映画の『寅さんシリーズ』
印刷工場で働く若い工員に寅さんが親愛の情をこめて
「労働者諸君!」と呼びかける。するとおいちゃんが思わず
「馬鹿だねぇ」と溜息まじりに呟く。そして観客席が爆笑に包まれる。
このふたつの台詞(セリフ)は渥美清と森川信が
撮影現場でふと口にしたアドリブらしい。
以前、雑誌で山田洋二監督が次のようなことを言っていた。
「名優は脚本家が及びもつかぬような
素敵なセリフを現場で吐くものだ。」
“私、生まれも育ちも葛飾柴又です”
で始まる40作品には味のある文言が多い。
笠智衆の熊本訛りの“つぶやき”それに
寅さんがマドンナを口説く粋なセリフ。
何気なくスクリーンで耳にする寅さんの“殺し文句”を
活字にすると「何と含蓄のあることか」と驚かされる。
この話は後日、披露しよう。