『家内の楽しみ』

「女房」という二文字は平安時代の貴族に仕えた
奥向きの使用人のことを意味するから
「うちの女房」なんて言葉は失礼だと思う。
 
人は連れ添いのことを勝手気ままに口にする。
「嫁」「妻」「ワイフ」「細君」「ママ」「かみさん」
「家内」「ツレ」「奥方」「山の神」「女房」。
それぞれ人柄が偲ばれて面白いものだ。
 
普段、僕はツレのことを「良(リョウ)さん」と呼び
他人には「家内」という。この歳になると「家内」は
違和感がないし、上品そうだからいい。
 
そんな「家内」が最近、洋裁にハマっている。
ハギレを買って来て孫の洋服や
小物を作るのを楽しんでいる。
「肩こった」の声に「年とった」が合言葉の会話に
笑むことが多くなった今日この頃である。
 

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