「これは何だと思いますか?」
風呂敷のむすび目をほどいて差し出す。
「アッ」見た人は虚を衝かれ身を乗り出す。
そして咄嗟に手にして驚きの声を発する。
これが僕の得意技の「風呂敷セールス」である。
結婚式場で祝儀袋を懐から取り出すのは
はしたないから、小風呂敷からおもむろに差し出す。
ハレの場では今でも風呂敷は重宝されるし
日本人の文化を継承するスグレモノである。
酒の一升瓶を風呂敷に包んでお届けする。
大小の衣類をひとくくりにして手軽に持ち運ぶ。
包んで結んで広げてそして小さくたたむ。
生活の知恵から生まれた便利な風呂敷。
これからもうまく活用してみたい。