映画『靖国』

元来ドキュメンタリー映画というものは監督の意図が
思い通りにならないもの。しかしこの『靖国』は上映前から
政治的思惑に翻弄されウンチクを語る輩が多かった。
 
印象に残るのはスクリーンに登場する刀鍛治の刈谷さん。
90歳を越えた今もひび割れカタチをくずした手で
刃を打つ迫力ある場面には誰もがかたずをのむはずだ。
天皇の肉声テープに耳を傾けたときの刈谷さんの悲壮感が
漂う横顔には、敗戦国「日本」の無念さがにじみ出ていた。
 
ラストシーンには日本兵士の残虐なる首切りシーンが否応なしに
映し出される。ここが中国人監督の意図であることは間違いない。
 
私の感想は?客席はガラガラだった。これが答えだ。
「映画は暇なときに肩肘はらず見るのがいい」
ある音楽番組でcharが言っていた。
   
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